中国、米国、日本
この三つの国が、世界経済のリスクかもしれない。
2007年2月下旬には、中国発の株安が、世界を一周した。
今度は、7月下旬、米国発の株安が、世界を一周しそうである。
投資家は、中国や米国に、どのようなリスクがあるか、
事前に知っていて、いつも心の片隅で不安に思っているから、
ちょっとしたことでも、株価急落となる。
さて、日本。
言うまでもなく、日本にあるリスクとは、
人類史上、類のない「超低金利」である。
我慢強い日本人も、さすがに、うんざりして、
これまた、総額では、人類史上、類のない「巨額の個人金融資産」が、
高金利を求めて、世界中に流れ出している。
これが、世界中のあちこちで、ちょっとしたバブルを引き起こしている。
ある国では、インフレを食い止めようと、金利を引き上げれば、
そこに、日本の巨額の「家庭マネー(大衆マネー)」が押し寄せ、
もはや、その国の金融政策を無力化している。
一方で、金融技術を駆使して、風船のように膨らんでしまった「投機マネー」。
現代の金融技術では、手持ちの資金を、数十倍にも膨らませることができる。
聖書には、「最後の審判」という言葉が出てくるが、
今のところ、天変地異などの「最後の審判」が起きる様子は、あまりない。
しかし、金融的な「最後の審判」は、
あるいは経済的な「最後の審判」は、十分、起きそうである。
もちろん、すぐに起きることはないと思う。
まだまだ、世界経済に余力があるでしょう。
こうした「最後の審判」は、数年先かもしれない。
さて、世界規模の経済や金融を眺めていると、政治家が小さく見える。
もはや、一国の大統領や首相のレベルでは、どうにもならないほど、
世界規模の経済や金融が、巨大化してしまった。
もちろん、私は、希望を捨てていない。
いつか「世界規模の指導者」が出現することを、日々祈っている。